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『市立聖光女桜花学園』
地図によると彼が通う舞空高校を除けば、このアパートから歩いて10分程度で行ける唯一の学校のようだ。
携帯のサイトで更に調べてみると、この学校は県内でも有名なお嬢様学校らしく、一流の施設や設備・優秀な教授に囲まれた生徒達の学力やスポーツの成績はそのどちらも常に高水準を保っており、卒業後は大抵の生徒が有名な企業や大学に行けるらしい。
(エリートを育てるお嬢様学校か・・・。僕なんかじゃ明らかに場違いだよなぁ・・・。でも他の学校はちょっとここから遠いし、ここは駄目元で行ってみるか。別に疚しい事をする訳じゃないんだし、校門前で堂々とその『運命的な出会い』ってモノをじっくり待ってみよう。)
「学生証に財布、後何かトラブルがあった時の為に一応簡単な占い道具一式でも持っていこうかな。・・・よし、これで明日の外出の準備は完了だね。もう夜も遅いしそろそろ寝るかな。」
今の彼の気分はさながら遠足の前日の小学生と言った所か。
荷造りをしたリュックをテーブルの上に置くと、結城はベッドに潜り込んだ。
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