第1話 天才占い師・菅野結城

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シュッシュッシュッシュッシュッ・・・ 夕陽が差し込む放課後の教室。 自分の席に座って黙々と手慣れた手つきでカードの束をシャッフルしている少年。 彼はカードの束を机の隅に置くと、そこから適当に数枚のカードを抜き取り、それらを目の前の机の上に一列に並べた。 「・・・・・。」 彼の向かい側の席に座っている女子生徒は、そのカードの列を凝視する。 「高崎さん。貴女の手でこれらのカードを右側から順番に捲ってください。」 「えっ?は、はい。」 彼女は彼の指示通りに並べられたカードを右側から順番に捲っていく。トランプともタロットとも違う見たことの無い奇妙な絵柄のカードだ。 「この並びは3の8のAで―――」 少年は現れたカードの絵柄を見ながら、何やらブツブツと呟いた後――― 「・・・はい、結果が分かりました。」 「本当ですか!?」 「おっ、落ち着いてください!」 机に身を乗り出す女子生徒を椅子に座らせた後、少年は一つ咳払いをして――― 「高崎さん、貴女は幼馴染の先輩が自分の事をどう思っているのか?もっと言えば自分に恋愛感情は抱いているのか―――それを知りたくて僕の所に来たんですよね?」 「あっ、はい・・・。それで菅野先輩、私と先輩の恋は実るのでしょうか?」 答えを聞くのが怖いのか、不安げな表情を見せる彼女に、少年は―――
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