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弁当を食べる箸を止め、『運命的な出会い』の事をボンヤリと考え始める結城。
勿論飽くまで占いなのだからその出会い自体が確実にあるとは限らないが、天才占い師の勘とでも言うべきか、結城は何となく明日その『運命的な出会い』があるような気がしていた。
(ひょっとして僕の恋人になる運命の可愛い女の子だったりして♪・・・な~んてね、そんなに世の中は甘くないか。)
(市立聖光女桜花学園?)
夕食後、結城は寝室にある戸棚の中で埃を被っていた地図を引っ張り出して、このアパートの近くにある全ての学校の場所を調べてみた。
彼は実家からかなり離れた場所にある高校に通っているので、近くに彼の母校である小学校や中学校は無い。
他の学校に彼の知り合いが通っている訳でもないし、たまに他の学校の生徒が占いを求めて彼の所にやって来る事もあるが、名前と直接占いに関係がありそうな事位しか相手に聞かなかったので、彼等が通う学校の詳細な場所だなんて彼が知る筈もない。
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