初めての出来事

2/2
前へ
/490ページ
次へ
私は、ちょうど今頃の時季( 八月)に、母の実家に遊びに来ていました。 いつも従姉妹とは日が暮れるまで遊んでいました。 この日、お昼を皆で食べて公園で遊ぶことも飽きたし、公園の近くにある小さな神社に行ってみることにしました。 祖母は何故か以前から 「あの神社には行ってはいけないよ。」 と言っていました。 私達は、その言葉を無視して神社に行きました。 昼間とはいえ古びた感じに薄暗くて、やたら寒い。幼いながらにも違和感。それでも来たからには遊ぶ…というか何か見つけよう!みたいな感じでした。 今、思えば違和感があった時点で帰っていればよかったんです。 だって樹々が繁っているのに蝉や虫、鳥の声ひとつしないんです。静かすぎるんですよ。 はっきり言って田畑の広がる田舎。 いつもなら五月蝿いくらい聞こえる… ヘタレながらも先に従姉妹より何か見つけよう!とチビの私は必死。 なんとなく気になった狛犬?狐?←どちらか忘れた…を撫でたんです。 そこからは夢か現実か。 ひとり靄のかかった中に立っていました。 数匹の動物が小鳥などの死骸をくわえて置いていこうとしたり、渡そうとしてくるんです。 ただ怖い。 それから暫く同じことの繰り返し。 気が付いたら従姉妹の部屋にいました。 部屋には一羽の小鳥の死骸。 どこまでが現実か今でも謎です。 家の者は私達は普通に帰ってきた。と言い、従姉妹は知らない。と言う。 ただ、他界した祖母だけが妙な目で見つめ、それ以来、泊まりに行っても私と一緒にいることを避けることが増えました。 結局、何も聞けず… 祖母も語らずに終りました。 これが初めての不思議な体験です。
/490ページ

最初のコメントを投稿しよう!

186人が本棚に入れています
本棚に追加