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私は、ちょうど今頃の時季( 八月)に、母の実家に遊びに来ていました。
いつも従姉妹とは日が暮れるまで遊んでいました。
この日、お昼を皆で食べて公園で遊ぶことも飽きたし、公園の近くにある小さな神社に行ってみることにしました。
祖母は何故か以前から
「あの神社には行ってはいけないよ。」
と言っていました。
私達は、その言葉を無視して神社に行きました。
昼間とはいえ古びた感じに薄暗くて、やたら寒い。幼いながらにも違和感。それでも来たからには遊ぶ…というか何か見つけよう!みたいな感じでした。
今、思えば違和感があった時点で帰っていればよかったんです。
だって樹々が繁っているのに蝉や虫、鳥の声ひとつしないんです。静かすぎるんですよ。
はっきり言って田畑の広がる田舎。
いつもなら五月蝿いくらい聞こえる…
ヘタレながらも先に従姉妹より何か見つけよう!とチビの私は必死。
なんとなく気になった狛犬?狐?←どちらか忘れた…を撫でたんです。
そこからは夢か現実か。
ひとり靄のかかった中に立っていました。
数匹の動物が小鳥などの死骸をくわえて置いていこうとしたり、渡そうとしてくるんです。
ただ怖い。
それから暫く同じことの繰り返し。
気が付いたら従姉妹の部屋にいました。
部屋には一羽の小鳥の死骸。
どこまでが現実か今でも謎です。
家の者は私達は普通に帰ってきた。と言い、従姉妹は知らない。と言う。
ただ、他界した祖母だけが妙な目で見つめ、それ以来、泊まりに行っても私と一緒にいることを避けることが増えました。
結局、何も聞けず…
祖母も語らずに終りました。
これが初めての不思議な体験です。
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