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幼稚園と小学校の頃は毎日のように登下校にすれ違っていました。
中学、高校は極端に会う回数が減りましたし、後に登場する方の助けで怖い思いをせずに無事に高校卒業をすることができました。
思い返せば、あの頃には御世辞にも似合っているとは言えない時代遅れなロングワンピース(夏服)。
白いバックを左に。
靴も白いパンプス。
前髪が短く眉が見えるくらいで黒髪の腰まであるロングヘアー。
メイクは眉が整っていなく、かなり濃いファンデーションに目立つピンクの口紅。
言い方は悪いですが、かなりインパクトが強く今でも覚えています。
いつも友達と
「 なんか似合ってないし今時じゃないよね。いつも口しか笑ってないし、ちょっと気持ち悪い。」
高学年になった、ある日に友達がすれ違いざまに小さな声で笑い
「今日も変。」
視線を感じて振り向くと私達を女性が立ち止まり見ています。
御免なさい!と思いながらダッシュo(T□T)o
次の日から数日、友達は体調を崩しました。
今は亡き祖母に通学路の女性の話をしました。
「見えるのは二人だけか?他の子達は?」
たまに見かける噂はありました。
「あんたら、まだ気が付かないのか…亡くなった人やろ!」
言われてみれば季節を問わず同じワンピース。
毎日、同じ格好。
容姿も初めて見かけた頃から同じ。
歳をとらない。
ゾッとしました。
友達の体調が戻り相談をし当時、祖母の知り合いの方に視ていただきました。
御守りなどをいただいたりしました。
まだ、理解力がなかったし怖がらせてはいけないと考えられたのか詳しくは語られず、私達は、お礼を言い帰りました。
あれから数年間、あの女性は、まだ通学路にいるのでしょうか。
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