嫉妬と束縛

4/19
前へ
/32ページ
次へ
「杏樹も笑顔になったし、学校へ行く準備するか?」 「はい!!」 翔君に抱き上げてもらって『エンジェル』に乗り、部屋を出て学校へ行く準備を始めた。 「俺も着替えて来るから待ってろ。圭介に迎えの連絡も入れておく。」 「はい!!分かりました。」 翔君は毎日、圭介さんに学校まで送ってもらってるのかな? そういえば圭介さんは何歳なの? 私達より年上だと思うけど、はっきりとした年齢が分からない。 凄く気になる。 「杏樹、着替えたか?」 「はい!!」 「もうすぐ圭介が迎えに来るから下で待つか?」 「はい、分かりました。あっ、お土産……、」 思い出して良かった。 圭介さんの年齢について考えてたから、また忘れる所だった。 「おい、杏樹。どうした?」 「あの、これ……、翔君のお父様達へのお土産なんですけど、この間お渡しするのを忘れてしまったので、翔君からお父様達にお渡ししてもらえませんか?」 渡し忘れていたお土産を鞄の中から取り出し、翔君に差し出した。 「ああ、親父達への土産か。今日は姉貴が溜まり場に来るみてぇだから、杏樹が直接渡せばいいんじゃねぇか?」 「え?お姉様が?」 溜まり場にお姉様が来るなんて初めてだよね? 翔君に用事でもあるのかな?
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

127人が本棚に入れています
本棚に追加