プロローグ

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ま、そんなことはどうでもいい。 それより重要なことがある。 これから分速二メートルを継続すれば五分後。 十メートル先の十字路で春休み呆けして遅刻しそうな女の子(無論、食パンをくわえている)と接触する。 「……そう、ここで俺の選択肢は――」 1 十字路に飛び込み偶然をよそおい女の子と事故り、体にソフトタッチする。 2 十字路に飛び込み偶然をよそおい女の子に足を掛け、一本背負いを繰り出し地面に叩きつけると同時に、肘十字固めを極めリアルストリートファイターを始める。 3 側の電信柱の上から強襲し気絶さした後、そのまま――テイク、アウッ!! 「――わかりきっていることだな。サンダー!!」 そうして電信柱へ俺は掛け上がった。
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