では、チXXを

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あ、ル。 「……えーと、チルポって……なに?」 「えっ、チルポってって……。説明してませんでしたっけ、わたし?」 「聞いてないけど……」 「あっ、すいません。あの、エロイスに到着したときに受け取ってませんでしたか?これぐらいの大きさの……」ナナちゃんは、両手の指を使って長方形を作る。 「ひょっとして、これのことかな?」 僕は宇宙船のソファーの上にあったあの柿色のペンケースを取り出した。 宇宙船を降りるとき、何となくポケットに突っ込んで、そのままになっていたのだ。 着替えたときにも、その辺にほっぽっとくわけにもいかず、持ってきていた。
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