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自分も、チューンドカーを組んでもらってから、一段と速くなっているはずだ。
それでも、あの子供みたいな車は速くなってゆくのか。
武市「優子さん、また一段と速くなりましたね。どこかいじったのですか?」
優子「えぇ。サスペンションを一からすべて見直しました。それを峠で調節しながら、倉橋さんとこだわってやってきました。今ではこれがしっくりきてますね。」
武市は、感心しながらそれを聞いていた。
速くなるための努力は徹底的に惜しまないその姿勢に。
一周を終え、二周目へと突入していこうとしたが、武市は休憩をとりたいようだ。
武市「一周終わったし、近くのPAで少し休憩をとりましょう。」
優子「了解」
PAに寄った時だった。
誰かが近寄ってくる。
??「うちのリーダーがバトルしてくれって言ってるんだが」
そういわれて、指をさされた方向を見た。
すると、優子は少し驚きの表情を見せた。
優子「まさか・・・」
武市「ん?優子ちゃん?どうしたの?」
優子「あ、いえ。なんでもないです・・・」
峠にいた時のことを思い出していた・・・・
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半月前だった。
優子は1人、とある峠を走っていた。
山を超え、下りに差し掛かった時だった。
前に、一台の車が見えた。
普段ならバトルすら面倒臭いから、仕掛けずに素通りするところだった。
だが、車が車だった。
最新鋭も最新鋭。
現在の日本を代表するGTカー、
R35だった。
しかも、走り屋らしいオーラが少しは見えた。
NSXは、C32B改を唸らせている。
バトルしてみたいようだ。
そうおもった優子は、遊びのつもりで仕掛けてみた。
しかし、結果はあっという間だった。
ドリフトでアウトから襲いかかれば、イン側にいたR35はすぐ引いて行った。
そのあとはついて来る様子もなく、ズルズルと離れて行った・・・
無駄足だったな。
そうおもった優子であった・・・
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