act.8 ストリートランナー 続

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自分も、チューンドカーを組んでもらってから、一段と速くなっているはずだ。 それでも、あの子供みたいな車は速くなってゆくのか。 武市「優子さん、また一段と速くなりましたね。どこかいじったのですか?」 優子「えぇ。サスペンションを一からすべて見直しました。それを峠で調節しながら、倉橋さんとこだわってやってきました。今ではこれがしっくりきてますね。」 武市は、感心しながらそれを聞いていた。 速くなるための努力は徹底的に惜しまないその姿勢に。 一周を終え、二周目へと突入していこうとしたが、武市は休憩をとりたいようだ。 武市「一周終わったし、近くのPAで少し休憩をとりましょう。」 優子「了解」 PAに寄った時だった。 誰かが近寄ってくる。 ??「うちのリーダーがバトルしてくれって言ってるんだが」 そういわれて、指をさされた方向を見た。 すると、優子は少し驚きの表情を見せた。 優子「まさか・・・」 武市「ん?優子ちゃん?どうしたの?」 優子「あ、いえ。なんでもないです・・・」 峠にいた時のことを思い出していた・・・・ -------- 半月前だった。 優子は1人、とある峠を走っていた。 山を超え、下りに差し掛かった時だった。 前に、一台の車が見えた。 普段ならバトルすら面倒臭いから、仕掛けずに素通りするところだった。 だが、車が車だった。 最新鋭も最新鋭。 現在の日本を代表するGTカー、 R35だった。 しかも、走り屋らしいオーラが少しは見えた。 NSXは、C32B改を唸らせている。 バトルしてみたいようだ。 そうおもった優子は、遊びのつもりで仕掛けてみた。 しかし、結果はあっという間だった。 ドリフトでアウトから襲いかかれば、イン側にいたR35はすぐ引いて行った。 そのあとはついて来る様子もなく、ズルズルと離れて行った・・・ 無駄足だったな。 そうおもった優子であった・・・
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