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冬のある寒い日に、私たちは離ればなれになりました。
「え…。アメリカ…?」ここは、喫茶店。その一角に私、川野ミコとその彼氏、雪村秀一が座っていた。
「ああ。大学の教授に、一年間アメリカで勉強しないかと誘われて」
「それでどうするの?」「俺は行きたいと思ってる。向こうで一年間勉強してついていけるか試したい。」
「………!!」秀ちゃんの真剣な目に私は驚いた。私は躊躇った。でも、秀ちゃんの為なら「私は大丈夫だよ。秀ちゃんのこと応援する。だから行きなよ。」と、笑顔で応えた。そうするしかなかったから。
本当は行ってほしくないと言いたかった。ずっとそばにいてほしかった。でも、それは私の単なるわがままでしかない。秀ちゃんにとって束縛でしかなかった。だから、その気持ちを閉じ込めて、無理矢理笑顔を作った。
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