走り書き

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この国に失われた歴史があるのを知っているか。 昔、じいさんがいってた伝説がある。 山野をまるで自分の庭のように走り、獲物をおい、自活していた民族がいた。彼らは他者を嫌い、地上とは繋がりを持たずあまつさえ、聖域に立ち入るものには死の制裁を与えていた。 彼らは、この国に生まれながらこの国の言葉は喋らない。 だが、彼らは滅んだのよ。 人が異端を嫌うばかりに、人によって滅んだのよ。 それは、じいさんの作り話であるはずだった。 単一民族の国。異端を嫌う国。 俺は大人になった。 軍人に。平和ボケした軍人に。 そこで、出会ったのは、一人の青年。ずば抜けた身体能力で、彼は特殊任務をこなす軍人であった。 平和ボケと滅んだ民族の生き残りがバディを組む。 彼らの任務は、記録に残らない事件を処理すること。 そして、復讐。 二人が、生を分かつときこの物語は終わりを迎える。
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