Darling,Do you love me?

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「すげ。本当に載ってる。ってか1位ってなに?他がブサメンすぎんだろ」 「自分のことイケメンと思ってるの?」 「ある程度は自信あるよ。ここに載ってる奴らよりはイケメン。翔ちゃん、自慢して?」 「何を?」 「イケメン彼氏な俺がいること」 カイリはにこっと私に笑ってみせる。 この顔を二目と見れないものにしてやってみてもいいかもしれない。 調子に乗りすぎ。 私は雑誌を買って、カイリの奢りでファーストフードを食べにいく。 雑誌をパラパラめくりながら、コーラのストローに口をつける。 カイリは私の隣の席に移動してきて、私がめくる雑誌を横から覗き見る。 外で制服姿であまり近くに寄らないでもらいたい。 離れるように体をずらすと、カイリはぴとっとくっついてくる。 その顔を咎めるように見ると、知らないふりをして、私の背中から私の逆側に手をついて、顔を背けていても本当に寄り添ってくる。 雑誌を見ると、カイリも雑誌を見て、その髪が軽く私にかかるくらい頭を近づける。 …もうキスしてやらない。 友達以上の距離に入らないでもらいたい。 …なんか恥ずかしい。 「あれ?ダァ?」 なんて女の子の声に、カイリは顔を上げて、私も顔を上げる。 二人組の女子高生がトレーを手にしてこっちを見ていた。 悪ガキくさい女子高生。 カイリとお似合いだ。 「よっ。デートの邪魔すんなよ」 カイリは軽く挨拶して、なんかほざいている。 少し距離を持ってくれた。 さすがに知り合いに見られるのは恥ずかしいらしい。 「えー?なに?彼女?というか、ここ座っていい?いいよね」 「よくないだろ。いちゃつこうとしてんのに」 「公衆猥褻?それよりダァ、その雑誌、ダァが載ってるやつじゃない」 なんて女の子たちはカイリに話しかけていく。 隣の席に座って、きゃっきゃっ笑って。 私はカイリと女子高生たちから顔を逸らして、コーラを飲む。 追加で何か買ってこようか。 耳に聞こえる、カイリのあだ名がダーリンといっているように、甘えたように聞こえる。 たぶん気のせいじゃない。 世間一般でイケメンと見られるなら、狙ってる女がいてもおかしくない。
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