第七章

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『祝日戦争は、もはや避けられない……戦争が起こることは、もう確定事項だ。覆らないし、誰にも止められない』 覆すつもりもないくせに。 リリは大きな欠伸をした。 『戦争は、人が簡単に死んでしまう。でも、みんながそれについてどう思っているかは、今回は問わないことにしよう。みんな、それぞれに目的があるのだろうからね』 あの人は、敢えて含みのある言い方をした。 こちらに疑問を投げかけて、自分自身の考えを構築させる、また、他人の意見に耳を傾けさせる。 彼はそういう話し方をする。 『ま、人の事言えた身分じゃないんだけどね、私も。実際戦争が始まるの、楽しみだったし』 奥の席からくつくつと笑う声が聞こえた。 ホントに、私でも呆れるほど緊張感ないなあの人は。 ピクニックにでも行くつもりk……いや、それはそれで楽しいかもしれない。 戦争が終わったら言ってみよう。 『さて、人は我々を間違っていると言う』 ちょっとだけ声のトーンが落ちた。 他の元帥たちもそれに気づいたみたいで、各々がさっきより真剣な表情になっっていった。 『もちろん面と向かって言われた訳じゃないけど。まずは目の上のタンコブ、『AWAY』。それから、今の今、現実世界に住んでいる人々』
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