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『「AWAY」については論外だ。どうやら彼らにとって世界は、守るべきものであるらしい。振られた相手に未だ愛を叫び続けるようで、見ていて滑稽だ』
彼はここに来て、初めて感情を表したように見えた。
怒りと言うよりは、もう少しドロドロとしたこれは……。
『滑稽だよ。殺したくなるくらい』
軽蔑だ。
『AWAY』に対する。
彼らに対しての、怒りと、嫌悪と、侮蔑をごちゃまぜにしたようなそれは、『同じ考えを持つものとしてここにいる』私でも、恐怖を感じるほどの強さであった。
私はここで少し考えてみた。
この戦争において、正義は一体どっちなのだろうかと。
皆それぞれの考えと能力を以て様々に思考し、判断し、どちらかについて戦っている。
ある人は、自分が正義だという。
彼が攻撃している人は、自分が正義だと言う。
いたちごっこに繰り返される正義、正義、また正義が、私の脳内をぐるぐると反芻した。
『ならば世界は何故、我々を切り捨てたのか?何故我々を切り捨て、尚それすらも知らずにのうのうと生きている人々を応援する?』
『そこに暮らす人々は、無知だ。無知は罪ではない。しかし、世の中には知っておくべきこともある。それを知らしめることもまた、罪ではない』
もう世界なんてないのに、『世の中』なんて言葉、よく使えるよ。
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