♯2

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城門に到着した。   「おい!開門せよ!」   将軍の声で上から顔を覗かせた門兵が驚いている。   「タルティーニ中将!? お一人で動き回られるとは何事ですか!?まさか…全滅!」   「違うわ、バカ者!さっさと開門せんか! だいたい、こちらの客人が王宮から出るのにも気づかぬとは!」   「客…えぇー!?その男はっ!」   ギィィ…!   「アンタ、俺達を騙して城から出たのかっ…!」   門が開いた瞬間に、その兵士がウィリアムに詰め寄ってくる。   「なんと、そこまでして魔物が見たかったのか? 貴公、よほど腕に自信があるようだな」   将軍がまじまじとウィリアムを見る。   「そういうわけではないが…化け物共と初対面だったのは信じてもらえたか」   「得物は何だ?今度、手合わせでも願おうか。 はっはっは!」   高笑いを残し、将軍は去っていった。
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