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「客人。大司教」
いつの間にか将軍の姿があった。
金色の甲冑には無数の刀傷がついている。激しい戦いだったのが感じられた。
「タルティーニか。かなりの損害のようじゃな」
運び込まれた遺体はすでに五十近くになる。
「まだ行方不明の兵士が数人おる。ここに並ばなければよいが」
「姿が無ければ魔物に食われておるやもしれぬ。誠に酷いことじゃ…
して、奴らは?」
「空間転移らしき魔術で帰還していった。
倒していた魔物の死体は、その頃にはいつものように灰と化した」
魔物は死亡してしばらく経つと消失するらしい。
「ベレニーチェは嘆くであろうな」
死体を掃除する手間は省けるだろうが、研究者には痛い。
「研究材料か。
いつだったか、あの女も生け捕りが欲しいなどと無理な話をしていたな」
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