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沖田さんは、外を歩いてきたためか、まだ冷たいままの手を私の頭にまわす。
ベットに私の頭を押さえつけると、沖田さんは覆い被さるようにして私の瞳を覗き込む。
「真桜、真桜は嘘が下手だよ。僕が騙されるとでも思う?」
そう言うと熱のせいで熱くなっている私の唇を塞ぎ、激しいキスをしてくる。
「…っ……んっ……っつ…」
私の唇から自分の唇を離すと、沖田さんは冷たい目で私を見つめる。
「真桜、正直に言って。何があった?」
「な、何も……。それよりも風邪がうつります。」
私は誤魔化すけど、沖田さんの冷やかな目は変わらない。
「うつってもいい。真桜が正直に話すまでキスを止めないから。」
そうしてまた激しく唇を奪われる。
「…っ……ぅん……っ……」
呼吸が……できない……。
あまりの激しい口づけに意識が持っていかれそうになる。
しばらく耐え続けると沖田さんはようやく唇を離してくれた。
「今のはよく耐えたね。言いなよ。何があった?」
「………。」
私は黙ったまま何も話さなかった。
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