優しく希望を持った幼馴染み

prologue

雛の母親の姫さんには感謝だ。まさか自分が通う高校でアイドルを見れるなんて思ってもいなかったことだからみんなが浮かれてしまうのも当たり前だ。

でも順平には他校に彼女がいるらしいからあまりＬＳＧのことを言っていたら彼女が不機嫌になるんじゃないかと思うが本人が何も言わないからいいのかもしれない。

まぁ、そんなことよりもさっさと帰らないとさすがにこの暑さで倒れるかもしれない。

「おい、光輝見ろよ。ＬＳＧのライブ映像が流れてるぜ」

「見てないでさっさと帰ろう………」

「そんなこと言うなよ。ちょっとだけでいいんだからさ」

さっきまでとは違った態度に呆れながらも仕方なく付き合うことにした。

順平が見つけたのは街にある巨大スクリーンに映し出されているＬＳＧのライブ映像。オレ達みたいに周りでは多くの人が止まってスクリーンを見ていた。

主に若い年代に人気があるから学生が中心に集まっている。オレとしてはこの映像は見なくてもいい。