始まりを告げる歌

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夕飯の用意ができたのを確認したらディスクをセットして映像を流し出す。 このディスクはまだ編集されて売り出される物とは違って他の物の予告とかが入ってないのですぐにライブの映像が流れる。 今回のライブでの登場の仕方はYUKIとSANAが新曲を歌いながらステージに立つものだった。 観客の間にある道を歩くだけで凄い歓声だ。これで同級生なんだからオレとの差を感じざる得ない。 「栞さんこれ新曲ですよ!!」 「本当だわ。悪いけどもう一度最初からしてもいい?出だしの部分が聞こえなかったから」 「いいですよ。じゃあいきますよ」 リモコン一つで最初からにしたのを見ながらオレは美姫ちゃんに食事を与えていた。栞さんがこんな調子になったら周りが見えなくなるからこうしてオレが美姫ちゃんのことを面倒見ないといけない。 別に栞さんが悪いとかではなく、二人にはゆっくりと楽しみながら見てもらいたいというオレの気持ちの表れだ。
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