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まだ暑い9月
奈緒は産まれた。
産まれるのにさほど時間は掛からずに、あっさりと産まれてしまった。
母は奈緒の兄…春一が産まれた時凄く苦労したし時間も掛かったから、奈緒が短時間で産まれて来た事に驚き、それでも顔を見たのは産まれてから次の日だった。
「…これ本当に私の子ですか?」
「何言ってるのよ、昨日はあなたしか分娩室使ってないから間違いないわよ」
母は奈緒の顔を見て驚いて看護婦に確認した、春一は産まれた時真ん丸で本当に玉のような赤ん坊だった。
世の中にこんなにも可愛い子がいるのだろうか…そう思ったほど、可愛く見えたのだが。
奈緒はそあ思えなかった、髪はぼうぼうと生えてまるで山姥の様だと思った、自分の中からこんな子が産まれるなんて、そう思わずにはいられなかった。
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