奈緒

5/7

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
春一は折り紙や色塗りが好きで、真実と一緒に遊んだ。 奈緒は折り紙よりもロボットや手足の動く人形のが好きだった、よく1人でロボットをバラバラにしては組み立てて遊んだ。 それ以外に時々春一がお触りごっこをしたがるので、付き合って遊んだ。 奈緒も最初はくすぐり合うだけの遊びだと、そう思っていた。春一は少しずつ触る場所や、触る代わりに舐めたりし始めた。 それでも奈緒は抵抗し無かった、春一は他に楽しみが無いのだと理解していたから、されるがまま遊んだ。 そして春一が保育園に通う様になってからは、柊一と、大人しか遊ぶ相手が居なくなった。 奈緒はお喋りが大好きで、誰とでも話をしたがった。 郵便局の配達員、時々車で来る野菜売りのおじさん、何かを売りに玄関に来た人…誰彼構わず家に上げたがった。 母はそんな奈緒に少し困ったりもした。 それでも奈緒が声を掛けて嫌がる大人などいなかったから、母は仕方なく家に入ってもらいご飯を出したり、お茶を出したりした。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加