教師と生徒

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桜ちゃんはこのことにはあまり触れないで料理をしている。オレはとりあえず待っている間は暇だったので勉強をすることにした。 教師の家で勉強しているという普通は絶対にありえないことを体験してしまった。なんかいろいろとドキドキとしてくるものがある。 桜ちゃんの家は当然のことだが桜ちゃんの香りがするわけで、かなり良い香りがするんだ。それを意識する度に桜ちゃんが隣にいるような感じになる。 それにいつもならリボンで結わえている髪を下ろしていてさらに眼鏡をしているからかなり雰囲気が違う。本当にいつもの桜ちゃんと同一人物なのか? いかん、いかん。とりあえず勉強に集中しないと。これでは変なことを考える一方だからな。 問題に目を向けたはいいが集中していないからいつもなら考えればわかる問題もわからない。 落ち着くんだ。たまに麗と一緒に勉強することもあるだろう。その時は今と同じような状況でも集中しているんだから今だって集中できるはずだ。 自分を信じるんだ。 「光輝君ちょっといいかな?」 「ひゃい!!」 いきなり桜ちゃんに話しかけられたから変な返事をしちゃったよ。桜ちゃんの前でなんでこんなにも慌ててるんだ。
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