教師と生徒

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「栞さんそのことは………」 「大丈夫です。誰にも言いませんからね。でももしも桜先生が望んでいる関係になったら教えてもいいですよね?」 「その時が来ればいいですよ。たぶん無理だと思いますけど………」 「私は応援します。たとえどんな困難があろうと想う気持ちがあるなら乗り越えられるはずですからね」 二人が何について話してるのかわからないし、オレの存在が完璧に消されている。その証拠に助手席から降りて栞さんの隣に移動した時にやっと気づいてくれたからな。 「じゃ、じゃあ、光輝君また学校でね。栞さんもまた今度お話ししましょうね」 「今日はありがとうございました。また誘ってください」 「楽しみにしてますね」 栞さんと二人で桜ちゃんを見送ったら帰ろうとしたが栞さんに肩を掴まれる。それも力が強いから進むのをやめないといけない。 「光輝君今から買い物に行きたいよね?」 「えっ?別に………」 「実は今から明日のお弁当の食材を買いに行くんだけど一緒に来るでしょ?それともか弱い私を夜道一人で歩かせるのかしら?」 か弱い人がこんなに強く肩を掴むわけないって言おうとしたが栞さんの顔を見たら言えなかった。これは黙ってついていかないといけないみたいだ。 黙って栞さんについていくことになって歩いている時に先程なぜ栞さんが現れたのかを聞いてみたが栞さんは【私の光輝君レーダーが反応したから】としか言わなかった。 とりあえず言わせてもらいたい。 何それ?
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