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「じゃあ、ちょっと待っててね。すぐに答えあわせしちゃうから」
桜ちゃんが真剣な表情になると赤ペンを持ってオレが解いた問題の答えあわせを始める。
ペンの動く音だけしか聞こえないから戸中で止まったりするとどこかで間違えてしまったのかと不安になってくる。
問題の方は今までやってきたことの復習みたいなものだからオレは結構覚えていたからほとんど当たってると思う。
「やっぱり光輝君だと簡単すぎたみたいね」
「そんなことないですよ。たまたまですよ。ちなみに点数とか教えてもらえますか?」
「点数は90点。私が少しレベルを落として作ったけど平均として60点いかないくらいにしたかったから一人でも90点代が出るともう少し考え直さないといけないわね」
「オレがいけないんですか?」
「そんなことないわよ。むしろ光輝君がちゃんと勉強してるってわかったから教師として私は嬉しいよ」
桜ちゃんは嘘をつくのが下手だから今かなり嬉しそうにしているのは心の底から嬉しいからだろう。
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