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俺を含めた三人は港を目指して歩いた。
と言っても、俺の家から港までは結構近い。
歩いて5分と言ったとこかな。
どうってこともない会話を交わしながら歩き続けると、すぐに目的地である港に到着した。
「うっは……多いな」
港には俺たちと同じくらいの年齢の人達が大勢……
あ、同年齢か。
「巧、僕らが乗る船のとこまで行こう」
「あ、そうだな」
「迷子になっちゃダメだよ?」
「お前は俺をいくつだと思ってんだよ」
飛鳥の発言に呆れながら、弘樹の後についていく。
そして俺の視界に豪華客船並にでかい船が飛び込む。
しっかし……一言で言うならでかいの一言だけだなマジで。
「ほぇ~……おっきいね」
「かなりの人数が乗るからだろうね」
「俺らもその中の一人だしな」
「ねぇねぇ! 早く行こうよ」
「あ、おい待てって!」
飛鳥は子どもみたいにはしゃいで船の元へ走っていく……
あいつが一番迷子になりそうだと思うのは俺だけか?
「行っちゃったね……」
「やれやれだな……まぁ、いいや。 俺らも行こう」
「そうだね」
苦笑を浮かべる弘樹と二人で飛鳥が走っていった方へ歩きだした。
船の近くに大人の人がいて、乗客者は乗ってくださいとの指示を出していたので、俺と弘樹は従って船に乗ることに。
飛鳥のやつ……見なかったけどもう乗ったのか?
まぁ、しっかりしたとこはあるから大丈夫か。
そして俺達が乗ってから約十分後、船は目的地に向けて動き出した。
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