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来たる土曜日。
只今、久しぶりの実家前。
今は何だか茨の家。
見慣れた家なのに、一緒にいる人によってこんなにも印象が違うのね・・・。
護君の家の車から降り、門の前に立つ。
隣にはスーツ姿の護君。
車で迎えに来てくれた時、Yシャツ姿の護君に尋ねたら、
「挨拶にはスーツでしょ。」
と言って笑った。
「こんな事もあろうかと、大学の入学式用って言って早めに買って貰った。」
その読み当たってます。
本当に末恐ろしい男だ。
今日は髪形も大人仕様。
いつもは自然なくせ毛を今日は後ろに流してまとめてる。
スーツを着てもどこかあどけなさがあるけど。
ママに電話をしたのは一昨日。
彼氏が出来たと話したら、すっごくびっくりしてたっけ。
その後、勢いに任せて一緒に住みたい事や、護君が挨拶に行きたいと言ってる事を告げた。
「ちゃんと話理解してたか、ちょっと不安だけど・・・。」
護君に言うと。
「彼氏出来た話だけで一杯だったかな。」
少し同情していた。
「では、行きますか。」
護君が姿勢を正したので、私も従う。
「では。いざ出陣。」
玄関を開ける・・・。
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