一心同体

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「座って。」 すぐ傍のダイニングテーブルに座った。 二人で並んで座ると、パパとママが向かいに座った。 「改めて。若葉さんとお付き合いさせて頂いてます。 黒崎 護です。ご挨拶が遅くなって申し訳ありませんでした。」 「いえいえ。とんでもない・・・。 こちらこそ、若葉がお世話になってる様で。」 パパが護君に言った。 何だか不思議だ。 私の家に護君がいて。 両親と話してる。 くすぐったくて、逃げ出したい。 「いつから付き合っているんだ?」 「五月位からです。」 そうだっけ? ってか、いつから付き合ったんだっけ? 何か気が付いたらこうなっていたような・・・。 でも試合の帰りに改めて言われたのかな? でも、その前から色々あったしな。 色々考えていたら、話題に遅れた。 そしてパパが本題に入った。 一緒に住みたいのかって・・・。 「この春、高校を卒業してT工大に通う事になりました。 僕の学校と若葉さんの学校は近いですし、 二人で一緒に住もうかと思いまして。」 「一緒じゃなくて、近くでもいいんじゃないか?」 「はい・・・。そうなんですけど。」 私をチラッと見る護君。 私も護君を見る。 何ていうんだろう・・・。 「そうなんですけど。 若葉さんの事が心配で心配で。」 ちょっとー!! それじゃあ私が頼りないみたいじゃん!!
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