一心同体

17/26
325人が本棚に入れています
本棚に追加
/283ページ
驚いて護君の顔を見ると、心配そうに私の顔を見てる。 「若葉はそんなに頼りないのかい?」 パパも心配そうに聞く。 「違います。若葉さんはとてもしっかりしています。 分かってるんです。 分かっているんですけど、僕が勝手に心配なんです。 僕はまだ高校生です。 若葉さんの為に出来る事なんてほとんどない事も、 自分で良く分かってます。 でも、僕でも若葉さんを守る事はできます。」 私を優し眼差しで見る。 「僕が若葉さんに辛くて苦しい思いをさせたくないだけなんです。 一緒に住んでいるからこそ分かる、 余裕の無い時だからこそ隠せないものを、 見落としたくないんです。」 うーんと腕組みのパパ。 どう思っているんだろう・・・・。 「君のご両親は何て言ってるんだ?」 「はい。分かってくれてます。 僕の両親も、若葉さんの一人暮らしをとっても心配してましたので。」 とってもって強調しなくても・・・。 確かにお義母さん、いっつもお料理たっくさんくれて。 お肉とか野菜も持たせてくれて。 お家に行く度、「先生、大丈夫?」って聞いてきてた。 今度お義母さんにもお礼しなきゃ。
/283ページ

最初のコメントを投稿しよう!