一心同体

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「分かったよ。」 何かを考えていたパパが口を開いた。 「君になら近くで守ってもらっても、 一緒に成長できる。 若葉をどうかよろしく頼むよ。」 そう言ってパパは護君に頭を下げた。 「ありがとうございます。 精一杯守ります。」 護君も頭を下げた。 「パパありがと。」 私の声が涙声なので、護君が笑って自分のポッケからハンカチを出して渡してくれた。 「護君もありがと。」 ハンカチと・・・パパに言ってくれた言葉の分。 ありがとう・・・。 いつもちゃんと守ってくれてるよ。 護君に笑顔で言う。 「実はね・・・。」 今まで黙っていたママが話し始めた。 「実はこの子。男の子とまともに話した事も無いでしょ? だから、彼氏が出来て一緒に住みたいなんて急に言うから、 すっごい子を想像しちゃって。」 「ちょっと!!凄い子って・・・。」 「もうこんな頭真っキンキンとか!!」 とう言って笑うママ。 「そんな訳ないでしょー!!まったく。」 「だから、護君みたいにしっかりした人で安心しちゃった。 でもよく考えればそんな子がわざわざ同棲の挨拶なんてしに来ないわよね。」 軽い!! 軽いよママー。 アハハーなんて笑ってる場合じゃないよ。
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