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デカイ爪で切られた……。
もうォレは生きちゃいないだろう…。
……………
「ユウ……大……丈夫……か?」
「っっっ!!?」
ユウの目の前には爪が体を貫通したバロンが立っていた。
「そんな……。」
「ユウ……お前は…絶対に俺が守る!!!」
「うぉらぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
バロンは最後の力で炎王龍に思いきり切りつけた。
ギャオァァァ!!
その剣は炎王龍の前足から尻尾の先まで深い切傷をつけた。
【古龍を撃退しました。】
炎王龍は血をたらしながら空の彼方へ飛んで行った……。
残ったのはォレと……あと数分ももたない父。
「父さん!!」
「悪いな……ユウ……父さ……んは…もうダメみたい……だ…。」
「嫌だよ!!父さんがいたからォレがここまで来れたんだ!!父さんがいたから………」
「ハハ……だから………突っ走るなと……言ったんだ……。ハンターと……いうのは………こういう世界だ………。」
「うぅっ(泣)」
ォレは自分を恨んだ。
「ォレがテオ・テスカトルに突っ込まなければ………、ォレが父さんの力を借りずに下位ランクのままでいれば………。」
ォレは父さんを村に運ぶため抱きかかえる。
「俺の……屍は……ここに…置いて……いけ…こんな…姿を…見…せて母さんを……悲しませたく…ない……。」
「そんな……!?」
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