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体が、心が、想いが……
「…………。」
――砕かれた
乱れていた息が鎮まり
沸騰していた脳が冷める
――偽れ、偽れ……
平然を寄り添って……
違う、平然でいられないから
何をどうしても、何かどうしたら
すべてを失った?
俺は尋ねた
「……幽也は、どこに居るんですか、?」
違う……ます、でした
想う………、…のです、きっと
それは、違う……
俺が居る、想いがある……
俺のすべては幽也、幽也は俺のすべて
「……幽也は、どこに……居るんですか?」
その声は、届く前に掻き消された
「……っ、てめぇが……俺の弟……
幽也を
殺したんじゃねぇかよっ!!」
幽也と似たような雰囲気をした、大学生くらいの人が歩み寄って
俺の胸ぐらを掴み上げた
意味が分から、ない
誰が…………誰を…………どうした?
ねぇ、死ぬって……殺すって……ナニ?
「……幽也はどこに居るんですか?」
――只、会いたい
俺は、尋ねた、幽也の……居場所
約束したんだ、必ず迎えに来るって
だけど、もう我慢出来ないや……
俺が迎えに逝ってあげる
きっと、君は驚くだろう
そして、照れながらこう言い合うんだ
「「愛してる」」
幽也……どこに、居るんだよ?
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