18人が本棚に入れています
本棚に追加
「立派ですね、花子さん。教えられた事をしっかり後に繋げられる。一番大事な事ですよ」
羽鳥が微笑みながら言う。
「あ、ありがとうございます……」
羽鳥の言葉に、花子が照れくさそうに答える。
「ん?羽鳥、もしかして控室での俺と花子のやり取り聞いていたのか?」
雨宮の言葉に羽鳥は、しまったという顔をして弁解する。
「あ、申し訳ありません。部屋に入ろうとしたら、中から声が聞こえてきましたので外で待たせて頂いてました。」
羽鳥の言葉に花子が顔を赤らめる。
「じゃあ、私が怒られていた事、みんな知ってるんですか?」
「ええ、そういう事になりますね。申し訳ありません」
バツが悪そうに答える羽鳥。
「でも、花子さんは言われた事を、素直に聞き入れられる度量を持っています。気にしないで捜査頑張って下さい」
羽鳥の言葉に、花子はおずおずと頷く。
「では、せっかく来たんです。今の時点で、犯人の可能性のある五名の情報を教えておきましょう」
そう言うと、羽鳥が警察手帳を取り出した。
最初のコメントを投稿しよう!