prologue

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見たこともない女の子だった。桜丘学園の制服を着ているからここの生徒みたいだな。 「すみません、ここは何をしてる部屋なんですか?」 「えっと、ここで全クラスの時間割りを作ったり新入生へ配る資料を作ってます」 「そうなんですか。生徒会の人も大変ですね」 「いや、自分は生徒会に入ってないですよ」 「えっ!?生徒会の人なんじゃないんですか!?」 オレを生徒会の人だと間違えるとなるとこの女の子は桜丘学園のことを知らないみたいだな。 転校生なのか、それとも何か事情があってあまり通っていなかったのか。他にも理由があるとは思うが今はそれくらいしか考えられない。 少し聞いてみる方がいいのかもしれない。 「えっと、あなたは桜丘学園のことをあまり知らないのですか?」 「実はその通りなんですよ。ここに来るのは五回目になるのでかなり知らないことだらけです」 今日が五回目となると転校生だと思ったのが当たりだったのかもしれない。そうだとすれば桜丘学園のことを知らなくても問題はない。
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