prologue

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「優希ダメだよ。光君にそういうことしていいのは彼女のあたしの特権なんだからね」 「麗が態度で示さない限りはあたしがしておくって前から言ってるじゃん。だから態度で示せばいいんだよ」 「うー、みんなの前だと恥ずかしいからできないのに………」 「その調子だとすぐに光はあたしのところに来ちゃうね」 麗と優希の会話からわかる通りヘルプ部の女子の間では名前を呼び捨てにし、敬語で話すのをやめた。それはオレと麗が付き合い始めた頃に決めたものだ。 これは女子の間で決めたことみたいで主な理由としてはダンスの練習をしたりする時に分かりやすくしたことと先輩や後輩という関係を無くしたいってところがあったらしい。 だから最初の内は主に一年生だった麗達が戸惑っていた。だからそこに罰を考えて名前を呼び捨てにしなかったり敬語で話したのが五回やってしまう毎に明日香の家のカフェ【ヒイラギ】でデザートを一品奢ることにしていた。 雛の場合は普段から丁寧な話し方なので名前を呼び捨てにすることだけだったのに何回も奢っていたのが最近まで続いていた。どうしてもそこだけは慣れなかったみたい。 麗達も雛程ではないが奢っていたから先輩方はラッキーだっただろう。 ちなみに男子達にはそのシステムが適応されなかったがオレだけ女子の名前は名字を使ってはいけないということがあった。オレも何回奢ったのか覚えてないくらいだ。
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