- 4章 -

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 あたし自身はどうだろうか。  復讐を遂げたからといって、恨みを心の奥底から消しさることなど出来ないだろう。  目の前をウロウロする亜沙美の姿を見て、冷静でいられる気はしない。  やはり、学校を去れと命じてやるべきか――。  *  映画の再生が終わり、やっと昼になろうとしている。  朝から何も食べていないことに気付き、受付で何か購入しようと思い個室を出た。  隣の個室に妙な雰囲気を感じ、通りがけにドアの窓から中を覗くと、男が下半身を剥き出しにしてこっちを見ていた。  思わず中指を突き立ててやった。  犯罪の温床になりやすいという理由で、壁が低くされたり、ドアが透明になったりしているとは聞いていたけれど、ああいった見せたがりは、かえって喜ぶのではないか。  受付でカップ麺を購入し、隣が変態なので部屋を変えてくれと言うと、快く応じてくれた。  違う列の個室に案内され、早速カップ麺に手を付けたものの、半分も食べることが出来なかった。  肩の凝りを感じ、朝から掛けっぱなしだった斜めがけバックを外したら、財布を落としてその中身がこぼれ落ちた。  ついでに溜まったレシートを捨て、お金を数えるとまだ10万近く残っていた。  しかしこのお金も、これから先は減る一方だ。  遥と一緒にバイトするのも悪くない。
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