物語 - 3章 - の続き

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 あたしの仕掛けた純也の子を身籠ったという悪戯は、瞬時に純也のファンクラブ内に知れ渡った。  学校中の噂になり、それを耳にした純也が笑い飛ばせば直ぐにバレるはずのものだった。  あたしに確認を求める者がいた場合も、あたしは直ぐに冗談だと白状するつもりでいた。  しかしファンクラブのメンバーは身内の中だけに止め、口外しなかった。  学校中の噂になってしまい、純也までが好奇の目に晒されることを避けたのだ。  亜沙美に感化されあたしを忌み嫌う集団の中には、純也のファンクラブのメンバーと被る者がいた。  カズエとユキがそうだ。  亜沙美と、カズエとユキ両者のあたしに対する憎しみは、相乗効果を発揮して更にそれを高めた。  亜沙美はあたしの援交を偶然にも知っていた。  海老名のラブホに、あたしが再び訪れるのを待って竹内との写真を撮っておいた。  そこに加藤からあたしへの、デートの誘いによる告白があった。  亜沙美が思いを寄せる加藤からの誘いに対し、あたしは皆の前でOKの返事を出した。  あの時あたし達は視線を交わしている。  あたしが、興味などない加藤の告白を、亜沙美への嫌がらせの気持ちだけで受け入れた、ということを亜沙美は瞬時に悟った。
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