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「ふん。使い魔ごときが俺たち二人を同時に相手にしようとはな……笑止!」
「身の程って奴を教えてやるぜ、ウヒャヒャヒャヒャ」
いつからこんなキャラになったんだよお前ら、とツッコミを入れたくなるような台詞を吐きながら、男子生徒二人がゆっくりとシェリスへの距離を詰める。
「きゃああー♪ そんなに怖い顔しないでよお。スマイルスマイル! キラッ☆」
対するシェリスは、それを小馬鹿にしたような口調で挑発する。
その態度は、男子生徒達を大いに苛立たせた。
「ふざけた女だ。我々を舐めきっていると見える」
「ズタボロにして、リースの前菜として美味しく頂いてやるぜ!」
いかにも小者といった雰囲気がひしひしと滲み出る生徒Aと生徒Bの言葉。
だがそれに対して、今度はシェリスが苛立ちを露にした。
「……は? 誰が誰の前菜だって?」
先程までの明るい口調から一転、ドスの利いた声を放つシェリス。
どうやらライバル認定したリースの引き立て役のように扱われたのが気にくわないらしい。
普段はあっけらかんとしているシェリスだが、そこはやはり “喪失の魔姫”
プライドは相当に高いようだった。
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