火花散る夕暮れ

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  「なるほど、それは予想外の作用ねえ」 ここはアルの自室。太陽が校舎の影に隠れ始めた頃。 シェリスとアルは、大理石のテーブルに紅茶を置いて向かい合わせに座っていた。 窓から差し込む夕日で、茜色に染まるシェリスを見ながら、アルは今日の出来事を整理していた。 あれから、いつの間にか倒れているブラールが消え、首をかしげながらもリースと別れたアルは、痛む手を押さえながらシェリスと合流した。 シェリスがブラールの部下である二人に何をしたのかは詳しくは知らされなかったが、彼等は恐怖で精神をやられ、暫く学校には来れそうに無いと言う。 そしてシェリスは、彼等の男性機能を〝喪失〟させたらしい。 あっけらかんと笑いながら 「だってぇ、私より別の女に反応するモノなんて、いらないじゃん♪」 などと述べるシェリスに、アルは背筋が凍るのを感じた。 ちなみに扉の下敷きになった生徒は軽傷だという。彼はあまりに幸運だったと言わざるを得ない。 そして帰宅時に、ブラール戦で起きた現象についてシェリスに説明をし、今に至るわけである。 「うん。大体分かったから説明するよ。でもその前にぃ……」 にんまりと笑うシェリスに、アルは嫌な予感を隠せなかった。  
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