154人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
「ククク……準備は整ったようだね」
吊り下げられた小さな魔力灯のみに照らされた、ボールやネットやらが乱雑に置かれた薄暗い倉庫の中に、ブラールの声が響く。
ごちゃごちゃした倉庫内の一角に二重に敷かれたマットがあり、眠りについたリースはそこに横たえられていた。
側には三人の男子生徒。その内一人は、鼻に絆創膏を貼っている。
その三人を目配せでどかすと、ブラールはゆっくりとリースに近寄り、その姿を見下ろした。
「はっははは! 平民の分際でこの僕を馬鹿にするからこういう事になる。罰として、君が今まで守り通してきた全てを奪いさってあげよう。目覚めた時の絶望の表情が、今から楽しみだ」
邪悪に口角を吊り上げたブラールが、マットの上の眠り姫に向かって言い放つ。
側にいる三人も、揃って下品な笑みを浮かべていた。
「さて、まずはこの邪魔な制服を脱がすとしようじゃないか」
聞こえよがしに放たれたブラールの言葉に、三人が歓声をあげる。
どうやらこの中に制服フェチはいないようだった。
ブラールがリースの側にしゃがみこみ、その上着のボタンに手をやる。
そして、まるでその感触を楽しむかのように、勿体ぶったゆっくりとした動きでそれを一つ一つ外し始める。
やがて、はだけられた上着からは、雪のように白い肌と、慎ましげに膨らんだ二つの丘を頼りなく覆い隠す薄桃色の下着が、その姿を晒していた。
最初のコメントを投稿しよう!