両手に湯の花

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  「ア、アル……!?」 「あ、ごめんリース……」 二人が絡み合って倒れると、ちょうどアルがリースを押し倒したような格好になった。 しかも……。 「リ、リース……! バスタオルが……」 「えっ? ……きゃああっ!」 アルの言葉に、リースが思わず自分の身体を確認する。 そこには、今までリースを守ってきたバスタオルが大きくはだけ、露になってしまった裸体があった。 「や、やだっ! 見ないで! 見ないでよ馬鹿っ!」 慌てて身体を隠そうとするリース。 シェリスのようなダイナミックな色気は無いものの、玉になった水滴に飾り付けられた肌に、小さめながらもリースの動きに合わせて静かに揺れる二つの膨らみは、アルの劣情を刺激するに充分だった。 「な、なにジロジロ見てんのよおっ!」 思わず見とれてしまったアルに、リースが怒声をあげる。 リースの羞恥心は、既に全身を真っ赤に染め上げていた。  
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