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「なぁにしてんのよっ!」
「うわあっ!」
しかし、こういう状況で現れるのは、勿論シェリスであった。
今まさに合身ゴーしようとする二人を見つけ、怒声をあげる。
今世紀最大の修羅場に突入した瞬間であった。
「シ、シェリス! 違うんだこれは……」
すかさず起き上がって弁解を始めるヘタレブルーアイズ。
まさに粉砕、玉砕である。
「何が違うってのよ! どう見ても、大人の階段を登る一歩手前じゃない!」
ギロリとアルを睨み付けるシェリス。
手には、何やらトゲトゲのついたバットが携えられている。
何でもできちゃいそうなバットを眼前に向けられて、アルは恐怖に震えていた。
「ったく……。私がちょっと目を離した隙に……リース、どうせアンタが誘ったんでしょ! この泥棒猫!」
シェリスがリースを睨み付ける。
しかしリースは、俯いたまま何の反応も見せない。
「ちょっと、聞いてんの!?」
「…………るいのよ」
「えっ?」
「誘って何が悪いってのよっ! ごるぁぁぁぁっ!」
「うわあ!」
「リ、リース!?」
いきなり立ち上がって吠えるリース。
何やら色々開き直ってしまった瞬間であった。
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