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「大体ね、君は事の重要性と言うものを分かってないんだよ」
「ふぁぁぁぁぁ! 申し訳ありません、ご主人たまぁ~~っ!!」
静かな声で紡がれる叱咤の声をBGMに、無数の触手が彼女の肢体を這い回る。
まるで、無惨に破り捨てられたゴシックドレスの代わりを成すように、どす黒い触手が幼い使い魔の身体を包み込む。
響き渡る矯声が耳朶を叩くのを心地よさそうに感じながら、シークはニヤリとその口角を吊り上げた。
「分かってるのかなあ、シャノカ? 僕のこの力を完全な物にするためには、どうしてもシェリスが必要なんだ。あいつを手中に収めないかぎり、僕は永久に不完全なままなんだよ。そう、兄さんのようにね。ねえ、分かってるの? ねえ、ねえ、ねえ!」
「ぴぎゃあああ! もうやらぁ! か、かやだじゅうでウネウネひて……やぁぁぁぁ!」
衣服を引き裂かれた身体を無遠慮に味わい尽くす触手達。
叫ぶシャノカの言葉は、もはや言葉になっていない。
それでも触手は、容赦なくシャノカを弄ぶ。
ただひたすら触手に飲み込まれ、蹂躙される少女と、それを涼やかに見守る少年。
そんな異様な光景の中、シークがまたゆっくりと口を開いた。
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