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「種はさ、もう充分なくらいに蒔いたんだよ。後は、僕の力の片割れを持つシェリスだけが足りないんだ。なのに、君はそれを失敗した。これは重大だよ? ねえ、聞いてるの?」
「ぴぎゃああああ! ごめんなざいぃぃ! 」
触手の海に飲み込まれ、もはや動くこともできないシャノカに、追い討ちをかけるように叱咤の言葉を投げ掛けるシークの表情は、サディスティックな笑みに彩られている。
まだ幼き少年の瞳は、目の前で繰り広げられる狂宴を映し、爛々と輝いていた。
「僕もさ。いつまでもこんな偽名を名乗って義賊気取りしてたくないんだよ。でも、今は僕の目的も正体も絶対に悟られるわけにはいかないんだ、誰にもね。だから僕の代わりに君を使ってやってるのに、この有り様? イラつくよねえ。イラつくから、触手の数増やしてあげるよ」
シークの声に呼応し、周囲の壁から更なる触手が伸び、シャノカを襲う。
更に量を増した触手に、敏感な部分を味わい尽くされ、シャノカは何度目か分からない懇願の声をあげた。
「ひ……ぃ……! やだ……やだ……もうゆるひてぇ、ご主人たまぁ!」
「だーめっ♪ まーだお説教は始まったばかりなんだよ? あははっ!」
シャノカの懇願を一笑に付し、シークがまたも口を開いた。
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