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「君には何回も言ってるよね。与奪の魔導師は一人で充分なんだって」
「ひゃぁぅぅぅぅ! は、はぃぃ……! 与奪の……あぅっ! 魔導師はぁ……んっ! ご主人たま一人で充分れすぅぅ!」
クスクスと笑いながら、シークがシャノカに問う。
その表情は、激しい責めに耐えながら必死で問いに答えるシャノカの様子を見て楽しんでいる風にも見えた。
「そう。だからこそ、一刻も早くシェリスを手に入れて、兄さんを排除しなきゃならないんだ。幸い兄さんは、あの力の使い手としては僕よりも不完全だからね。今の内に全ての準備を整える必要がある。分かるよね?」
「わ、分かりますぅぅ! 分かりますからぁぁ!」
慟哭にも似たシャノカの返事を確認すると、シークはスッと片手を上げる。
途端に、触手が動きを止め、シークを導くようにシャノカへの道を開く。
シークはそれを軽く一瞥すると、玉座から立ち上がり、シャノカの傍へと近付いた。
その悪戯ぽい笑みに彩られた表情からは、シークの意思を全く読み取ることはできない。
シャノカは次に受ける辱しめを想像し、身を固くしながら次の言葉を待つのだった。
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