鮮血の記憶

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  「死ねええええっ!!」 武器を振り上げた男達が、怒号をあげてククリーに襲いかかる。 対するククリーは表情一つ変えぬまま、ポケットに入れていた手を解放し、何かを投げつけた。 「破ッ!」 バラララララララッ!! 「ぐぁっ!」 「ぐふぅ……っ!」 「ぎゃあっ!」 次の瞬間、迫って来ていた男達が次々と、悲鳴をあげて倒れ込む。 いずれの者も、身体のどこからか血を流し、もがき苦しんでいる。額に穴を穿たれ、絶命している者もいた。 「き、貴様何をした!」 先ほどから指示を出していたリーダーとおぼしき男が、上擦った声でククリーに問う。 対するククリーは、依然として冷たい瞳で彼を見つめたまま、ポケットから直径五ミリ大の小さな金属球を取り出し、見せつけた。 「これを投げつけただけです。私の力なら充分武器になりますから」 淡々と語るククリーに、男達は思わず身を引いた。 相対する敵の力量を知ったが故の反応だった。 ほんの小さな玉でも、ククリーが用いればまるで散弾なのだから。 「死亡三名、負傷が六名といったところでしょうか。これ以上被害を増やしたくなければ、大人しく道を開けて下さい」 ジャラリ、と、両手一杯に金属球を掴みながら、ククリーは殺気のこもった声で言い放った。  
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