レイム・レクイエム

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  「あ……あなたは海の時の……! なんで……どうして……」 混乱するレイムに対し、シャノカは無邪気な笑顔を浮かべたまま答えた。 「どうしても何も、これはあなたがやったんですよ? いや~ん、怖~い♪」 「ふ、ふざけないでよ! 私が……私がなんでこんなこと……」 錯乱するレイムに対して、シャノカは確かな声で答えを返した。 「あなた、ごしゅじんたま……もといシーク様から力を貰いましたよね? あの時、あなたは魔法をかけられてたんですよ♪ あなたの意思は、私達の手の中にあります。あなたはもう、私達の傀儡なんですよ」 「シーク……さんが……? でも、でもだったらなんでこんな……こんなことを……」 「あなたに、もう帰る場所は無いと知ってもらうためですよ♪」 シャノカがそう言った瞬間、レイムの身体が何かに縛り付けられたように動かなくなる。 声も出せなくなったレイムを愉快そうに見ながら、シャノカは明るい声で呟いた。 「一緒に来てください。あなたはもう、私達の味方です♪」 抗うことも反論する事も許されず、レイムはただ、ゆっくりとシャノカの下へ歩を進めるのだった。  
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