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窓辺から差し込む優しい太陽の光が、三人の眠るベッドを照らす。
その真ん中で、身体中を真っ赤にして硬直しているヘタレが一人。
彼は、背後からシェリスの豊満な胸を押し当てられ、目の前1cmの距離には、着崩してめくれたキャミソールから覗く、リースの可愛らしいピンク色のショーツがあるという状況で、微動だにも出来ずに息を潜めているのだった。
「こいつら……どんだけ寝相悪いんだよ……! 確かにこいつらと寝たことは何回もあるが、これはさすがにデンジャラスだぜ……」
未だに寝息を立てるリースとシェリスを前に、アルは一人、生唾を飲み込んだ。
「いや待て……今までの俺は、こういう状況で何もできないヘタレだった。しかし、このままでいいのか!? 今こそ、今こそ男に進化するべきなんじゃないのか……? そうだ。ここで襲わなければ男じゃない……! やってやる……やってやるぞ!」
しかし、アルはいつものアルとは違った。
瞳に炎を宿し、自らの欲望を解放し、ヘタレ野郎から脱却するための行動に出たのだ。
「リース……悪く思うなよ。こんな格好で目の前にいるお前が悪いんだ!」
何やら痴漢野郎の言い訳のような言葉を放ち、アルが目の前に輝くリースの下着に手をかける。
しかしその瞬間、アルの首筋に銀色の刃が押し付けられた。
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