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「ああーっ! アンタ、アルになにしてんのよ! 使い魔の癖にアルに怪我なんかさせたら許さないわよ!」
「黙れ! マスターと性的交渉を持とうとするような下品な使い魔に言われたくはない!」
剣を突きつけているアイアンメイデンに、シェリスが食って掛かる。
リースはまだ寝ぼけている様子で、何か色々はだけたりはみ出したりしたまま、ベッドにぼーっと座り込んでいた。
「マスター。おはようございます!」
不意に、シェリスとの言い争いの間隙を縫って、アイアンメイデンがリースに声をかける。
ようやく目を覚ましかけたリースが、それに答えた。
「あ、おはよ……って、いやああああ! な、なによこの格好~っ!」
「マスター、先ほどアルフレッドのゲロカスイエローが、マスターの下着を脱がそうとしておりましたので、私が阻止しておきました」
「ちょ……いや、ち、違うんだよリース! いや、まあ違わないんだけど、いや……」
しどろもどろになるアルに、リースは顔を真っ赤にする。
「あ、アルが私の……? ば、ばかぁ! だったら寝てる時なんかじゃなくて……はぅ」
何やら満更でも無い様子のリースを見て、アイアンメイデンが何やら考え込むような仕草を見せる。
そして暫しの後、アルに向き直ると、またしても剣を突きつけながら言い放った。
「なるほど、把握した。貴様、今すぐマスターと性的交渉を行え。さもなくば首を切る」
「ちょ、待てえええ!」
もはやどっちを向いても地獄しか待たないこの状況に、アルは大きく悲鳴をあげるのだった。
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