倒れ行く仲間

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  「な……にぃっ!?」 全く意識していなかった方向から放たれた電撃に、イールの表情がこわばる。 「くそっ!」 慌ててそれを打ち消し、アル達に向き直れば、彼らはしっかりと態勢を整え、適度な距離を持って自分を取り囲んでいた。 「全く……死に損ないのくせに、随分と面倒なことをしてくるよ。兄さん、よくもまあ、あんなガサツな女と仲良くできたねえ。落ちこぼれとして育ってきたから女の選択肢が無かったのは仕方ないけど、それにしたってもうちょっとマシな女が……」 「……黙れよ」 イールの軽口に、アルが静かな、しかし重苦しい声で返す。 その表情からは確かな怒りが見て取れた。 「てめえにリースの何が分かる……! 何がもっとマシな女だよ……! リースはな……リースは俺にとって、かけがえのない存在だったんだ! イール、お前だけは……お前だけは絶対にゆるさねえ!」 「あはっ! はははっ! そうそう、それだよ! 僕が見たかった表情はその表情さ! さあ、もっと僕を憎め! 怒りをぶつけてみろ! 兄さんがどれほど怒り狂おうと、僕にその刃は届かない! 生ぬるい友情ごと、全部叩き潰してやるよ!」 高笑いをあげるイールに対峙するアル。 その傍らで、ククリーとシェリスが機会を窺っていた。
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