第二章

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学校に着いた。 夏休みは授業はないが、運動部が部活をしているのでそれなりに賑わっている。 「じゃあ私はこれで…。」 「何を言ってるんだ。」 胡蝶さんに背を向け去ろうとした私の襟を彼女はガッチリと掴んでいた。 「僕は来たばかりだ。校長室に案内してもらうぞ。」 そういってズルズル引きずられる。あれれ、私より力が強いぞ? そして私は 「あ、んない…案内…します……から離して…!」 と、情けなく声を張り上げるのだった。 しばらくしてやっと解放された私は襟を直して立ち上がり、自分の足で歩き始めた。
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